田路貴浩(編)『分離派建築会 日本のモダニズム建築誕生』
発行所:京都大学出版会
発行日:2020年10月20日

梅宮弘光「表現から構成へ—川喜田煉七郎におけるリアリティの行方」,pp.476-492
目次
はじめに / 田路貴浩
Ⅰ Secessionから分離派建築会へ
分離派の誕生——ミュンヘン、ベルリンそしてウィーン / 池田祐子
オットー・ヴァーグナーの時代の建築芸術——被覆とラウム、そして、生活へ / 河田智成
分離派と日本 分光と鏡像——雑誌『青鞜』創刊号表紙絵をきっかけに / 水沢 勉
青島とドイツ表現主義 / 長谷川 章
Ⅱ 結成、または建築「創作」の誕生
分離派建築会と建築「創作」の誕生 / 田路貴浩
一九一〇年前後の美術における「創作」意識 / 南明日香
分離派建築会の「建築・芸術の思想」とその思想史的背景——和辻哲郎との照応関係から / 飯嶋裕治
分離派への道程——世代間の制作理念からの再考─足立裕司
Ⅲ 〈構造〉対〈意匠〉?
日本における初期鉄筋コンクリート建築の諸問題 / 堀 勇良
分離派登場の背景としての東京帝国大学 / 加藤耕一
東京帝国大学における建築教育の再読——学生時代における建築受容の様相 / 角田真弓
「構造」と「意匠」および建築家の職能の分離 / 宮谷慶一
Ⅳ 大衆消費社会のなかでの「創作」
ゼツェッシオン(分離派)の導入 / 河東義之
博覧会における建築様式——分離派建築会の前後 / 天内大樹
「文化住宅」にみる住宅デザインの多様性の意味 / 内田青蔵
大大阪モダニズムと分離派——街に浸透する美意識 / 橋爪節也
Ⅴ 建築における「田園的なもの」
「田園」をめぐる思想の見取り図─杉山真魚
瀧澤眞弓と中世主義——《日本農民美術研究所》の設計を通して─菊地 潤
堀口捨己の田園へのまなざし─田路貴浩
堀口捨己と民藝——常滑陶芸研究所と民藝館を糸口に─鞍田 崇
Ⅵ 彫刻へのまなざし
大正〜昭和前期の彫刻家にとっての建築 / 田中修二
「リズム」から構想された建築造形 / 天内大樹
山田守の創作法——東京中央電信局および聖橋の放物線の出現とその意味 / 大宮司勝弘
石本喜久治の渡欧と創作——あるいは二〇世紀芸術と建築の接近 / 菊地 潤
Ⅶ 「構成」への転回
創作活動の展開——蔵田周忠 分離派建築会から型而工房へ / 岡山理香
創造・構成・実践——山口文象と創宇社建築会の意識について / 佐藤美弥
「新しき社会技術」の獲得へ向けて——山口文象の渡独とその背景をめぐって / 田所辰之助
表現から構成へ——川喜田煉七郎におけるリアリティの行方 / 梅宮弘光
Ⅷ 散開、そして「様式」再考
古典建築の探究から様式の超克へ——森田慶一のウィトルウィウス論をとおして / 市川秀和
オットー・ワグナー十年祭と岸田日出刀の様式再考——「歴史的構造派」という視座をめぐって / 勝原基貴
堀口捨己による様式への問いと茶室への遡行 / 近藤康子
自由無礙なる様式の発見——板垣鷹穂・堀口捨己・西川一草亭 / 本橋 仁
おわりに
分離派建築会以後——「創作主体」の行方 / 田所辰之助
あとがき
索引